土佐闘犬といえば、いかつい顔つきやがっしりした体つきが特徴。“闘犬大国”だった土佐の地で、闘犬用に作り出された日本原産の犬です。
土佐闘犬の特徴や性格、寿命など、飼うなら知っておきたい土佐闘犬の情報をまとめました!
目次
土佐闘犬って、どんな犬?
まずは、土佐闘犬はどんな犬なのかを紹介します。
同じく土佐犬と呼ばれる「四国犬」とは別物!
「土佐犬」という呼び名を聞いたことがありませんか?
土佐犬と呼ばれる犬には2種類います。一つが土佐闘犬、もう一つが現在では「四国犬」と呼ばれる日本犬です。
どちらも土佐生まれの犬ですが別物です。四国犬の特徴については「勇ましい姿!四国犬の特徴は?性格や寿命、大きさを解説」をご覧くださいね。
闘犬のために生まれた強い犬!
土佐闘犬の生まれ故郷は、その名の通り“土佐の国”。現在の高知にあたります。
土佐といえば、言わずと知れた幕末の立役者・坂本龍馬の出身地。自由で豪快な気風の土地柄ですよね。
そんな土佐藩では、藩士の士気を高めるために闘犬が盛んに行われていました。「もっと強い闘犬を!」という需要から、土佐闘犬が作られたのです。
洋犬の血が入った、日本原産の犬
土佐藩で闘犬が始まったと言われる14世紀ごろ、当初は土佐土着の犬であり、現在の“四国犬”が活躍していました。
ところが幕末から明治にかけて、さらに闘犬が盛んになります。そして大きく強い犬を生み出すために、洋犬との混血が進められました。
そう、土佐闘犬の祖先は四国犬。でもマスティフやブルドッグ、グレートデンなど“洋犬の血”が入った犬なのです。
特にマスティフの血を色濃く残していることから、海外では「ジャパニーズ・マスティフ」とも呼ばれていますよ~!
土佐闘犬の特徴!大きさや毛色は?
土佐闘犬の大きさや毛色など、特徴を見てみましょう。
土佐闘犬の特徴(1)体重30kg台から100kgを超えるものまで!
土佐闘犬は、さまざまな犬種との交配で誕生したため、大きさにばらつきがあります。「一般社団法人 ジャパンケネルクラブ」では、次のように定義しています。
- 大きさ(体高)・・・・オス60cm、メス55cm
- 毛色・・・・・・・・・・・・・・レッド、フォーン、アプリコット、ブラック、ブリンドル
(参考)一般社団法人 ジャパンケネルクラブ「世界の犬 : 2G 使役犬 : と : 土佐 – TOSA」
たとえば30kg台の土佐闘犬もいれば、なんと100kgを超える超大型犬まで!かなり個体差が大きい犬種なのですね。
土佐闘犬の特徴(2)強靭で大きな体、がっしりとした骨格
個体差があると言っても、土佐闘犬は基本的に大型犬です。がっしりとした骨格、強靭な体つきが特徴です。
力が非常に強いので、リードやハーネス、ケージなどの飼育グッズは、頑丈なものを選びましょう。
詳しくは「土佐闘犬の飼い方としつけ!散歩やトイレトレーニングは?」(リンクを貼る:未作成●●)もご覧くださいね。
土佐闘犬の特徴(3)噛まれても大丈夫な“大きくたるんだシワ”
土佐闘犬といえば、まるでブルドッグのような“大きくたるんだシワ”がトレードマークですよね。
実はこのシワは、闘犬用に生まれた土佐闘犬ならでは。噛まれても大丈夫なようにと、改良された結果なんだそうですよ!
土佐闘犬の性格は?
次は、土佐闘犬の性格を見てみましょう。
土佐闘犬の性格(1)見た目とは裏腹に、実は穏やか
土佐闘犬は大きな体といかつい顔つきから、乱暴な印象を持たれがちです。
洋犬のような見た目の土佐闘犬ですが、日本犬の性格を色濃く受け継いでいます。信頼した飼い主には従順ですし、元来は穏やかな性格です。きちんと飼えば、しつけにも従順ですよ!
土佐闘犬の性格(2)警戒心や縄張り意識が強い
警戒心や縄張り意識が強いというのも、一般的な日本犬と同様の性格です。
場合によっては、見知らぬ人や動物に対して、大きく反応することがあります。体が大きく力も強いので、万が一のことがあっては大変です。
海の近くや山の中など、人がいない場所であっても、散歩中にリードを離してはいけません。大型犬を飼っているという自覚をもって育ててあげてくださいね。
土佐闘犬の性格(3)攻撃的な本能を見せることも!
土佐闘犬は、闘犬としての歴史が長い犬種です。家庭犬として過ごしていても、ふとしたときに闘争本能が目覚めることがあります。
実際に、飼い主の力不足や不注意から、土佐闘犬が人を傷つけるという残念な事件も後を絶ちません。
土佐闘犬を飼うには、自覚や責任、あるときには制御するための腕力も必要です。初心者には向かない犬と言えます。
自治体によっては、土佐闘犬を「特定危険犬種」に指定している場合もあります。その場合、飼うには届け出が必要です。
土佐闘犬を飼うなら、お住まいの自治体の条例を事前に確かめておきましょう。
土佐闘犬の寿命は?
一般的に大型犬は、中型や小型と比べると寿命が短い傾向にあります。土佐闘犬の寿命も、やや短めです。
あくまで目安ですから、もっと長生きする土佐闘犬もいます。長く一緒に過ごすためにも、健康管理をしてあげたいものですね。
土佐闘犬は、関節トラブルが多い犬種です。肥満になりすぎないよう、気をつけてあげましょう。
「土佐闘犬の餌の選び方!土佐闘犬が喜ぶドッグフードは?」(リンクを貼る:未作成●●)を参考に、栄養バランスの良いエサを適量食べさせてあげてくださいね。
まとめ
土佐闘犬は闘犬目的でつくられた犬種です。初心者の方が興味本位で飼育するのはむずかしく、大型犬で力も強いため、頑丈な飼育設備やエサ代にも費用がかかります。
土佐闘犬を飼うなら「しつけ面や費用面などで、十分な覚悟や責任を持って飼える方」「興奮したときには犬を制御できる腕力を持っている方」が適しています。
土佐闘犬はきちんと飼育すれば穏やかで、従順な犬です。土佐闘犬のためにも、飼育するならきちんと面倒を見られるのか、気持ちや育てる環境を十分に確認してからにしましょう。
以上