初めて狆を飼う場合、どのドッグフードを選べばいいか分かりませんよね?
狆用なのか?小型犬用なのか?高いものがいいのか?安くても良いのがあるのか?
この記事では、ペット栄養管理士の「そばこ」が狆に適したドッグフードの選び方をご紹介します。狆を初めて飼うような方で、この記事を読めば最適なドッグフードを選べるようになります。さらにいちいち選ぶのが面倒な方のために狆におすすめのドッグフードもご紹介しておきます。
目次
まずは基本!狆のドッグフードの選び方
狆のドッグフードを選ぶために、、まずはドッグフード選びの基本からご紹介します。
選び方の基本は次の5つです。
- 「総合栄養食」を選ぶ
- 年齢に合わせたものを選ぶ
- 狆用または小型犬用を選ぶ
- ドライタイプを選ぶ
- 原材料は鳥か魚がメインのものを選ぶ
この5つは狆用のドッグフードを選ぶ、基本中の基本です。
それぞれについて、理由とともに詳しく説明します。
1)「総合栄養食」と書かれたものを選ぶ
狆のドッグフードを選ぶ際は、「総合栄養食」と書かれたものを選びましょう。
海外のものなら「Complete and Blanced pet food」と書かれたものです。
「総合栄養食」とは、総合的に栄養バランスのとれたドッグフードのことで、ペットフード公正取引協議会が定義した用語です。
総合栄養食のドッグフードと水さえあれば、狆はつねに健康を保つことができるんです。
↑こんな感じでパッケージの表か裏、または横などに必ず書いてありますよ。
例えば、うちの子は「おやつ」のほうが食いつきがいいからと「おやつ」ばかり食べ続けさせてはダメ。
「おやつ」では必要な栄養がとれないので、主食にしてしまうと狆は体を壊してしまいます。
人間もお菓子ばかり食べていると、肥満や糖尿病など病気になりますよね。
それと同じです。
2)年齢に合わせたものを選ぶ
ドッグフードは年齢に合わせたものを選びましょう。
狆に限りませんが、子犬、成犬、シニア犬でそれぞれ必要な栄養素、必要でない栄養素が変わります。
例えば、子犬に老犬用のフードを食べさせると成長に必要な栄養が足らず、健康に育ちません。
せっかく総合栄養食を買ったのに、年齢のタイプが違うことで栄養が足りなかったり、過剰になってしまいます。
3)「狆用」か「超小型犬用・小型犬用」を選ぶ
狆は体が小さな犬種ですので、「狆用」か「小型犬用」「超小型犬用」を選びましょう。
実は超小型犬・小型犬用のドッグフードって大型犬・中型犬用のドッグフードに比べて高カロリーなんです。
体が小さい犬は、たくさん食べることができません。
狆は小型犬である狆よりも、さらに一回り小さな体をしています。
だから少ない量の食事で、必要な栄養がしっかり補えるように工夫してある小型犬用のドッグフードがオススメなんです。
さらに、小型犬用は小さい犬が食べやすいように粒が小さく作られているのも特徴です。
4)基本はドライタイプを!
健康な狆には、ドライタイプのドッグフードを選びましょう。
ドライタイプとは、スーパーやコンビニでもよく見かけるのがカリカリと乾燥したもの。
水分がたっぷり含まれたウェットタイプもありますが、ドライタイプのほうが商品数も多く、価格も比較的リーズナブル、そしてなにより保存が効きます。
また、歯につきにくいので食後の歯磨きが楽というメリットもあります。
狆のドッグフードを選ぶなら、基本的にはドライタイプでOKです。
5.原材料は鳥か魚がメインのものを選ぶ
ドッグフードの原材料の最初に書かれているメイン食材が鳥や魚のものを選びましょう。
狆や狆は皮膚疾患にかかりやすいので、鳥類や魚類がメイン原料にしたいものです。
鶏肉はタンパク質の質が良くビタミンのバランスが高いので抵抗力をつけてくれますし、お魚には免疫力を高めるEPA・DHAを含んでいます。
それに鳥や魚がメインならタンパク質が豊富なので狆の食事として安心です。
子犬ならタンパク質が28%以上のドッグフードを成犬ならタンパク質が24%以上のものを選ぶと良いでしょう。
ちなみに、メインの原材料がとうもろこしや小麦といったドッグフードも腎臓が悪いワンちゃんなどには良いのですが、元気な育ちざかりの狆には合いません。
- 「総合栄養食」を選ぶ
- 年齢に合わせたものを選ぶ
- 狆用または小型犬用を選ぶ
- ドライタイプを選ぶ
- 原材料は鳥か魚がメインのものを選ぶ
この5つをクリアしているものを選ぶとGOOD!
狆に選んではいけないドッグフードの5つの特徴
続いては狆に食べさせてはいけないドッグフードをご紹介します。
- 「総合栄養食」でないドッグフード
- 年齢に合わないドッグフード
- 中型犬・大型犬用のドッグフード
- 安い国産のドッグフード
- メイン素材が穀類のドッグフード
まずは先ほど紹介した、選び方の逆のフードは選んではいけません。
総合栄養食、年齢、サイズにあうものを選びましょう。
続いて、国産(日本製)のドッグフードの中でも格安のドッグフードはおすすめできません。
一般的に「国産」と聞くと質が高いと思いがちですが、ドッグフードに関しては違います。
じつは、日本はペット後進国であり、アメリカやヨーロッパに比べて規制がかなり緩めです。
そのため、人間には使用できない危険な原料を使っていたりします。
特に国産の安いドッグフードは価格を下げるために、粗悪な物や栄養価の低い原料、危険な添加物が使われています。
愛犬の将来の健康を考えるなら、安い国産のドッグフードは止めましょう。
また狆の健康のためには、メインの原材料は「とうもろこし」や「小麦」「穀類」のものは止めましょう。
穀類からのタンパク質より肉や魚といった動物性タンパク質のほうが
狆のドッグフード選びでこだわるならここ!
次に、狆のドッグフード選びでこだわりたいポイントを3つ紹介します。
ポイント(1)アレルギー予防のための「グレインフリー」
狆は狆と同じく、アレルギー性の皮膚炎にかかりやすい犬種です。できれば穀物を含まない「グレインフリー」のドッグフードを選ぶことをおすすめします。
アレルギーの原因はさまざま。食べ物だったり、カビやホコリだったり……。実際にアレルギーを発症した場合、動物病院で検査しなくてはアレルギーの原因(アレルゲン)特定はできません。
ただし多い原因が、小麦やトウモロコシ、大豆などの穀物です。本来肉食である犬は、穀物を消化することが苦手。できるだけ体に入れないようにするほうが安心なんです。
そこで活用したいのが「グレインフリー」と書かれたドッグフード。穀物は一切不使用なので安心ですよ~!
※「狆用」ドッグフードを買う前に要チェック!
ドッグフードを探していて、「狆用」と書かれた製品を見たことがありませんか?
「狆のドッグフードにも良さそう!」と思ってしまいますが、アレルギー予防という意味ではやや不安が……。というのも、狆用ドッグフードには穀物を含むものも多いのです。
もちろん「絶対に穀物を食べてはいけない!」というわけではありません。でも気になるなら、購入前に必ずパッケージを確認してくださいね。
ポイント(2)体作りに役立つ高たんぱく
意外と筋肉質で運動量も多い狆には、高たんぱくなドッグフードを選んであげましょう。
狆はぬいぐるみのような愛らしさが魅力ですが、実は筋肉質。イメージとは違って、思いのほか引き締まった“いいカラダ”なんです! しかも狆と同じく運動も大好きです。
狆のドッグフード選びでは、動物性たんぱく質が豊富に含まれた「高たんぱく」をポイントにしてくださいね。
ポイント(3)必要に応じて「ダイエット用」を!
コロコロした狆は、とても可愛いですよね!でも狆は太りやすい犬種です。油断すると肥満体になってしまいますよ!
狆が太りすぎている場合、多くは“おやつのあげすぎ”が原因です。狆の愛らしい姿を見ると、ついおやつを与えたくなる……のをぐっとこらえて、適度な量にしておきましょう。
もし肥満の域に入ってきたら、ダイエット用のドッグフードを使うのも一つの手。早い段階で、適正体重に戻してあげましょう。
肥満が進むと、内臓や関節に負担がかかります。病気になったらかわいそうですよね!
特に注意したいのが、避妊・去勢手術を受けた後。食欲が出て、太りやすい時期です。「避妊・去勢後用」のドッグフードも売られていますので、必要に応じて活用するといいですね。
ドッグフードの給餌量一覧
最後に狆の子犬用の給餌量をご紹介しておきます。
100g/370kcalのドッグフードの場合を元に計算しています。
狆の体重とドッグフードの量 | ||
---|---|---|
狆平均 | 狆の体重 | ドッグフードの給餌量 |
生後2か月 | 1.5kg | 61g(224kcal) |
生後3か月 | 2.0kg | 74g(272kcal) |
生後4か月 | 2.5kg | 87g(320kcal) |
生後5か月 | 3.5kg | 95g(352kcal) |
生後6か月 | 4.0~4.5kg | 104g~112g(384kcal~416kcal) |
生後7か月 | 5.0~6.0kg | 121g~138g(448kcal~512kcal) |
原材料は鳥か魚がメインのものを選ぶ
「総合栄養食」を選ぶ年齢に合わせたものを選ぶ狆用または小型犬用を選ぶドライタイプを選ぶ原材料は鳥か魚がメインのものを選ぶ
ドッグフードは狆用から小型犬用、高いのから安いのまでいろいろあって、
原材料は鳥か魚がメインのものを選ぶ
に最適なドッグフードを選ぶなら狆と同様に、アレルギー性皮膚炎や肥満を防ぐための餌を選んであげることがポイントです。
ただし、メインの原材料が「チキン」「ターキー」などでなく「鳥類」や「チキンミール」となっている
まとめ
狆に多いアレルギー性皮膚炎や肥満は、食事である程度はコントロールできます。できれば穀物を含まないグレインフリーを選んであげましょう。総合栄養食を基本にして、たんぱく質たっぷりの餌が基本です。
ドッグフードの選び方については、別記事でも詳しく説明しています。ライフステージごとの選び方や安全性についての情報もまとめました。ぜひあわせてご覧くださいね!